薄毛や抜け毛の予防や改善を目的とした商品の中で最も多くの人に利用されている育毛剤には、血液循環の活性化や頭皮環境の正常化、発毛促進などの効果を発揮する色々な成分が配合されており、商品ごとに内容には違いがあるので、原因や状況に合わせて選択することが可能となっているために、適切なアイテムを見つけ出すことにより、かなりの高確率で悩みを改善できるようになっています。そんな中で、複数の効果を期待できるということで近年注目を集めているのが、カナダに本社が所在している世界的な化粧品メーカーのLucas Meyer Cosmetics（ルーカスマイヤーコスメティクス）社により開発されたキャピキシル(capixyl)という成分で、一部では脱毛症に対しての医学的な改善効果を認められているために、世界90か国以上で利用されているミノキシジル（minoxidil）の3倍の有効性を期待できるとも言われています。

このキャピキシルという成分は、欧米では古くより更年期障害に対しての民間治療で利用されてきた天然ハーブのアカツメクサ(Trifolium pratense)の花びらから抽出したエキスと、4つのアミノ酸から構成されたアセチルテトラペプチド-3(acetyl tetrapeptide -3)というペプチド化合物を原料にして生成されており、それぞれの原料の作用が複合的に発揮されるので、効率的な薄毛の改善を実現することが出来ます。まず、アカツメクサ花エキスにはBiochanin Aという有効成分を豊富に含んでおり、男性の薄毛の大部分を占めている(androgenetic alopecia)の原因物質DHT(dihydrotestosterone)の生産量を減少させるという作用を発揮します。これは、Biochanin Aには、女性ホルモンのエストロゲン(estrogen)と分子構造が類似しているイソフラボン(Isoflavone)というFlavonoidの一種を含有しており、DHTの生産に関与している5α-reductaseという還元酵素を阻害するので、AGAの原因物質の生産を抑制します。次に、キャピキシルを構成しているもう一方のアセチルテトラペプチド-3は、毛包組織を修復させるという作用があるので、毛母細胞や毛乳頭細胞といった髪の毛の成長に直接的にに関与している器官の能力を回復させることが可能であり、薄毛が長期間に及んでいるような場合でも新規の発毛により元の状態にまで戻すことを期待できます。

このように、キャピキシルにはAGA予防と毛包組織の修復という2種類の効果を期待できるうえに副作用が発生するような危険性がないということが、発毛促進作用一辺倒なうえに多毛症などのトラブルが高確率で生じるミノキシジルよりも3倍有効と評価されている理由です。なお、このように魅力的なキャピキシルですが、現時点では厚生労働省から認可されていないので、この成分を配合しているモンゴ流deeper3Dなどの薄毛ケアアイテムは医薬部外品指定を受けられないので、全て育毛剤ではなく化粧品として提供されています。ただし、これは育毛剤よりも効き目がないということではなく、単に法律上の分類に過ぎません。例えば、モンゴ流deeper3Dには、キャピキシル以外にもRedensylや成長因子のFGF-1やFGF-7といった厚生労働省未承認の成分を配合しており、これらは従来の育毛剤とは異なるアプローチにより薄毛に働きかけるので、未知の可能性を秘めているということになり、これまでの商品では改善できなかったタイプの脱毛症を改善できる可能性があります。”