近年注目を集めている育毛剤としてフィンジアがあげられます。フィンジアではカプサイシンという成分が育毛によい影響を与えるとされていますが、ダイエットや食欲不振によいとされるカプサイシンはいったいどのような成分なのでしょうか。

そもそもカプサイシンとは唐辛子の辛み成分であり、主に種やヘタの部分に多く含まれ、実が小さな唐辛子ほど多く含んでいるといわれ、疲労回復や食欲増進に効果があり、ダイエットや食欲不振にもよいと言われています。またこの辛み成分には鎮痛作用があることもわかっていて、その成分を含んだクリームは帯状疱疹や糖尿病の神経障害の痛みの緩和などにも役立てられています。この辛み成分の体内での作用については、まず唐辛子を食べると体が熱くなりあらゆる毛穴から汗がダラダラ出てきますが、これは発汗作用、強心作用と呼ばれるもので、体内に摂取することで、取りこまれた成分が血液の流れにのって全身に届けられ、脳を刺激することでアドレナリンという物質が分泌されることにより起こります。カプサイシンにダイエット効果があると言われているのは、アドレナリンが分泌されることによって体脂肪の分解が促され、脂肪が効率よく燃焼されることにあります。この辛み成分の主な効能としては、肥満防止、冷え性、疲労回復、や食欲増進、便秘などがあげられますが、その理由としては、もともと脂肪は飢餓状態に供えるエネルギーの備蓄であるために、簡単に消費されることはありませんが、この辛み成分によってアドレナリンが分泌されると、脂肪分解酵素のリパーゼが活性化され、初期の段階で脂肪燃焼が起こり、肥満防止の効能を得ることができます。またエネルギーの代謝を活発化させ、末梢血管の血流をよくするので、体が温まり女性特有の血行不良を原因とする冷え性にも効くとされています。新陳代謝を活発化させることで、疲れの原因にもなる老廃物の代謝も促すために、疲れを取り除くことにつながるのです。また辛み成分の刺激によって唾液の分泌が活発になり、胃腸の動きもよくなり胃液の分泌も増えるため、食欲増進の期待もでき、腸が消化のために行う蠕動運動も活発化するので便秘を解消することにもつながります。

食事によって、この辛み成分の摂取をすすめられることはあっても、育毛に対して辛み成分が効き目をあらわすとはあまり聞かれませんが、育毛剤のフィンジアに配合されているカプサイシンはどのような効果をもたらすのでしょうか。フィンジアに配合される目的としては主に2つあり、ひとつが血行促進、もうひとつが毛穴の奥に成分を届けるということです。辛み成分には皮下脂肪を燃焼させてエネルギーを消費させ、体を温めることによって血行促進を期待することができます。唐辛子などの辛み成分を摂取した時に体が熱くなり汗がダラダラと出るということは、体が温まり血行が良くなっているためだとわかります。血行がよくなることで、頭皮にも栄養分がしっかりと届けられるため、このような目的で配合されているといえます。そしてもう一つの目的が毛穴の奥に成分を届けるというものですが、薄毛の状態が進行したり、年齢を重ねることで少しずつ頭皮は硬くなっていきます。頭皮が硬くなってしまうと、どんなによい成分が豊富に配合されている育毛剤を使用したとしても、成分が頭皮の奥に十分に浸透することができず、その効き目を実感することができないのです。しかし辛み成分によって血行促進や発汗を促すことで、頭皮環境を改善して、毛穴の奥まで成分を届けられるようになるというわけです。カプサイシンには、育毛にも効果があることがよくわかりましたが、成分をしっかりと生かしていくためには、正しい使用方法が重要になります。使用方法にも十分注意するようにしましょう。